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繰り返し

while文

while文を用いると、ある条件が満たされている間実行され続けるプログラムを記述することができます。次のプログラムを実行すると、画面には01234のように表示されます。

let i = 0;
while (i < 5) {
document.write(i);
i = i + 1;
}
document.write("終了");

プログラムの実行の流れを確認してみましょう。

while文は、次のように記述します。

while (条件式) {
処理;
}

while文の実行に差し掛かると、まずは条件式が評価されます。この結果がtrueであれば、波括弧内の処理が実行され、falseであれば終了します。波括弧内の処理が終わると、再び条件式が評価されます。以上の繰り返しです。

これをフローチャートの形式で表すと、次のようになります。

while文の構造

確認問題

1から10までの整数の合計を計算するプログラムを作ってみましょう。

ヒント

1から10まで順番に増えていく変数iと、合計値を保存しておく変数sumを用意しましょう。

解答例
let i = 1;
let sum = 0;
while (i <= 10) {
sum = sum + i;
i = i + 1;
}
document.write(sum);

for 文

for文は、while文にほんの少しだけ機能を追加したものになります。

先ほどのプログラムは、for文によって次のように書き換えられます。

for (let i = 0; i < 5; i += 1) {
document.write(i);
}
document.write("終了");

for文の文法は次の通りです。

for (初期化; 条件式; 更新式) {
処理;
}

while文と構造が似ていますが、条件式のほかに初期化更新式が加えられています。通常、繰り返しを扱うプログラムでは、while文の例における変数iのように、一番はじめに現在の繰り返し回数を表す変数を用意し、ループの終わりでその変数を更新します。

これらをより便利に記述できるのがfor文、というわけです。

for文の構造

確認問題

前項で書いた1から10までの整数の合計を計算するプログラムをfor文を用いて書き換えてみましょう。

解答例
let sum = 0;
for (let i = 1; i <= 10; i += 1) {
sum += i;
}
document.write(sum);

ネストされたループ

for文やwhile文は、ネストして使用することができます。次のプログラムは、(x, y) = (0, 0)から始まって(x, y) = (4, 4)まで画面に表示します。

for (let x = 0; x < 5; x += 1) {
for (let y = 0; y < 5; y += 1) {
document.write(`(x, y) = (${x}, ${y})<br>`);
}
}
テンプレートリテラル

テンプレートリテラルは、文字列をプログラム中に記述する方法の一種です。ただ、文字列中に別の式を埋め込めるという特徴があります。

const string1 = "10から2を引くと" + (10 - 2) + "です。";
const string2 = `10から2を引くと${10 - 2}です。`;

通常の文字列は" (ダブルクォーテーション) で囲って記述するのに対し、テンプレートリテラルでは ` (バッククォーテーション) を用います。

バッククォーテーション

演習問題1

1から10までの数の積を求めて画面に表示する、for文を含むコードを書いてみましょう。

解答例: 10の階乗
let product = 1;
for (let i = 1; i <= 10; i = i + 1) {
product = product * i;
}
document.write(product);

別解

複合代入演算子を使うと次のようにも書けます。

let product = 1;
for (let i = 1; i <= 10; i += 1) {
product *= i;
}
document.write(product);

演習問題2(発展)

ある整数の変数nが与えられたとき、その値が素数であるかどうか判定するプログラムを作成してください。

備考

素数の定義は「1より大きい自然数のうち、1とその数以外で割り切れないもの」でしたね。

範囲内の全ての自然数iに対して〇〇であるはどうやって評価すればよいでしょうか?

豆知識

自然数niで割ったあまりはn % iで求められます。

解答例: 素数判定

関数の、return文が実行されたときに終了する性質を利用します。

function checkPrime(n) {
if (n <= 1) {
// nが1以下のときは素数ではない
return false;
}
for (let i = 2; i < n; i += 1) {
if (n % i === 0) {
// nはiで割り切れる
return false;
}
}
return true;
}

document.write(checkPrime(7)); // true
document.write(checkPrime(57)); // false
document.write(checkPrime(-1)); // false